今回はサクラマスの釣り方について、これまでに蓄積したノウハウや経験をもとに紹介していこうと思います
サクラマスが遡上するエリアとしては、釣れない、とされている北陸で釣果を上げるためのコツをご紹介します
- まだサクラマスを釣ったことがない
- サクラマス釣りを始めたけれど、何をして良いかわからない
- 釣れる気がしません
、という方に向けて、
- 条件
- 考え方
- これまでに分かった事
、などについてご紹介していきたいと思います
- 個体数が少ないこと
- 釣果が多くないこと
などからデータを取るのが困難な為、サクラマスについては様々なことが言うはれています
sashimiの通っている河川もシーズンを通じて数が上がるような河川ではありません
しかし、
- 釣れたときの状況を教えてもらうこと
- 北陸の河川の釣果をこまめにチェックすること
- 自身で釣り上げてきた経験
、で見えてきたことがあります
日本で北海道や東北(特に米代川)の釣果が安定する中、絶不調の北陸での釣行のヒントになれば、という想いで記事を書きたいと思います
もちろん各河川によりパターンに特徴がある事も理解した上で、北陸全体に当てはまるのではないか?、という事をメインに書いていきたいと思います
この記事を読んでいただくことで、
北陸の河川でサクラマスを釣るために知っていると有利になる情報について学ぶことができます
サクラマスが釣れる状況
サクラマス釣りの経験が増える程にいろいろなパターンでアタックしてくるということが解ってきました
- U字効果
- 早巻き
- ストップ &ゴー
- 連続トゥイッチ
、などで釣果が出ております
アップ、クロス、ダウン何処に投げても釣れる場合がありますし、釣れる時間帯も朝、昼、夕と様々です
情報が乏しかった頃は、川幅30m程のポイントで、
- 40g程のメタルジグを使っての釣果
- スプーンを連結させての釣果
- ワームでの釣果
、なんかもあったとのことです
また2023年の九頭竜川の釣果の中に、ブレード付きの青物に良く使うようなMAKIPPA(メガバス)での釣果も見られます
上記によりサクラマスへのアプローチ(釣り方)については各人の、
- 信じる事の出来る釣り方
- 先入観を捨てて色々な事を愚直にやり続ける
、これしかないように思います
また、
- 口を使う個体を見つける事
- タイミング
、もとても重要になってきますね
ルアーの引き方
上記でサクラマスは、
- アップ
- ダウン
- クロス
、のどの方向でも釣れることがある、と紹介しております
ここではさらに内容を補足してご紹介したいと思います
それは自身の立ち位置を変えることで、クロスにもアップにも、ダウンにも引ける、という事は常に意識しておいた方が良い、とお伝えします
サクラマスは同じラインでルアーを引き続けるよりも、様々な角度からアプローチした方が効率よくバイトを引き出せます
角度にスレにくい、ということも頭の片隅に置いておくと、攻めのレパートリーが広がります
ポイント選択【初めての1本を目指す方】
ポイントは自身のすぐに移動できる範囲で、多くても5箇所以内にとどめることがオススメです
上級者の方になると、河川のほとんどを知り尽くしている状態になっていますが、まずは実績ポイントを含め5箇所以内のポイントでの通い込みが良いかと思います
実績ポイントでは、サクラマスの止まる何か、があることが多いです
そんな実績ポイントで、できるだけルアーを通す(適切なレンジで)ことで、サクラマスに効率よく出会える、と考えております
ポイント選択
釣れやすいポイントというのは間違いなくあると思っております
しかし、他県に釣行の際に現地の方とポイントの選択基準に大きな違いがある、という事が起こります
同じ北陸でも激流で有名な黒部川はsashimiがほぼ選択しないようなポイントで皆さん釣果をあげられております
先入観を捨てて、遡上する魚が一度歩を止める事が多いポイント=釣れやすいポイント、という位の認識が丁度良いのではないでしょうか?
特に近年サクラマスの数の少ない北陸においては、釣れやすいポイントで粘るより、微妙な川の変化を見つけてどんどん移動してアプローチしていった方が口を使う個体に出会える確率が高いように思います
別の記事でもご紹介していますが、何気ないゴミの後ろを通すと出てくる状況も確認しております
Xデーについて
毎日更新の記事でも発信させて頂いております通り、サクラマスが釣れやすくなる日、というものは間違いなくあります
北陸河川の規模や水量は各河川で当然異なります
九頭竜川では釣行が出来ない時に釣行が可能な河川も北陸にはいくつもあります
その為、下記でご紹介の内容についても本当に正確なデータを取る事は実は困難です
しかし、北陸全土を見たときに釣果の上向く日、というものが毎年見られます
2-3日の間に釣果が集中することが多いですね
この記事をリライトしている2025年は北陸全体でサクラマスが好調ですが、やはり九頭竜川、犀川で釣果の集中する日の傾向は見られます
サクラマスの数の減少は間違いないと考えておりますが、良い日に釣行ができたのであれば取れる確率は格段に上がるものまた事実かと思います
とにかく通う、どんなルアーが必要?
とにかく通う、とベテランアングラーの方からアドバイスを受けた方も多いのではないでしょうか?
間違いではありませんが、sashimiはこれにはもう少し補足が必要かと思っております
下手な鉄砲数打ちゃ当たる、ではないと考えております
では、とにかく通うことをさらに深掘りしていきたいと思います
通うことでそのポイントで引けるルアーを正確に選ぶことができます
川は、
- シーズン前半のユキシロが出て増水している時
- 満潮干潮の影響で水位が変化している時
- 田んぼや畑からのシロカキが入る時
- 雨が降って増水した時
- 日照り続きで減水した時
、など水位や流れが常に変化しています
通い込むことで、
そのポイントでの適切なルアーの選択ができるようになります
一般的にシャローとされているエリアでも増水時には、ミディアムタイプのルアーが引けるかもしれません
また流れの出た際に、ルアーの種類によっては動きが崩壊してしまうポイント、というのもあるでしょう
通い込むことで、この状況ならこのルアーだ、と効率の良い選択が可能になります
また時間は無限ではありません
トップから順にゆっくりルアーのレンジを変えて下げていく、という方法よりも、狙ったレンジにルアーを通してあげてダメなら移動、という方が北陸河川においては効率が良いと感じています
もちろん様々なシチュエーションによって、シャローランナーも有効になってきます
そのためルアーはカラーで揃えるよりも先ずは、
- シャローランナー
- ミディアムランナー
- ディープ
、と引けるレンジで揃える事や、
※ミディアム、とされていても引けるレンジは各社異なります
- ロール
- ボブリング
- ボルンロール
、といった動きで揃える事が大切です
sashimiのこれだけあれば!!
sashimiのこれだけあれば!!というルアーをご紹介致します
シャローランナー

ミディアムランナー(ロール)

ミディアムランナー(ヴォブリング)


ディープ


以上、これだけあれば様々な場面で釣りを展開していけるかと思います
カラーやルアーについて
これまでの釣行の中で全てに当てはまる、という事は言えませんが、その年の当たりカラーやルアーというものが存在する場合があるのではないか?とsashimiは考えております
2022年sashimiの釣行している河川ではシュガー2/3、92F(バスディ)での釣果がとても目立っておりました
中でも2022年の新色パープルパープルヤマメが川全体釣果の大きな割合になっておりました
また2019年はヤマメカラーに反応が集中し、川全体の釣果の半分以上がヤマメカラーによる釣果になっておりました
※この年はリッジやシュガーディープショートビル等、様々なタイプのルアーに反応が見られました
釣果が少ないと早期に良さそうなカラーやルアーを特定できませんが、釣果の上がっているルアーやカラーを見つけ出して使う事は、サクラマスに近づく一歩になるのではないか?、と考えております
また、
- シュガー2/3(バスディ)のようなロールの強いルアー
- リッジ(ジップベイツ)のようなウォブンロール
- ボンバートラウト(ソウルズ)のようなウォブリング
、のような「ルアーの動き」に関しても各年のトレンドがあるように思います
※sashimiの通う河川ではルアーの中心から左右に振れるウォブリングのルアーでの釣果は0ではありませんが少なくなっております
動かないルアーについて
sashimiは同じルアーでもカラー違いでいくつか揃えるようにしております
その中で、同じルアーでも動きが悪いものが見られる、場合があります
アイの調整だけでは上手く泳がないレベルのものもあります
特に個体差が大きいルアーはシュガー2/3ディープSG92Fだと思います
傾向としては店舗限定カラーなどで動きの悪いものが多いような気がします
塗料の関係でしょうか?
sashimiは純正リングを取り、スナップをアイに直接接続しています
リングは伸ばされてしまう事も多い為、少しでもトラブルを減らす事が目的です
このような対応をされている方も多いのではないでしょうか?
その様な場合においてルアーの動きが崩れたならば、リングを戻す事をオススメ致します
殆どの場合においてスムーズな動きを取り戻します
※その際、強化タイプではないものを入れるとより動きが良くなります
中古の釣具店で動かなかったから売った、であろう真新しいルアーをかなり見かけます
そんなルアーはリングが外されている場合が多くあり、リングをつけてあげる事でしっかり泳いでくれる場合が殆どです
また上記の方法でダメな場合は最終手段として、フックのサイズを落とす方法もあります
sashimiはサクラマス狙いの場合は♯8くらいのフックまでは落として良いかと思っております
ルアーも高価なのもです、簡単に手を加えると復活する場合もあるので、宜しければ試して見てください!!
口を使う個体について
こんな話を聞いたことがあるのではないでしょうか?
- バラしてしばらく場所を休ませているとヒットした
- バラして翌日に同じポイントに入ったら釣る事が出来た
sashimiの通う小規模河川ではこんなことが頻繁にあります
大規模河川のような大きな遡上が無い河川でも、バラした後のアタックや翌日に同じポイントでの釣果が頻繁にあります
遡上するサクラマスの中で口を使う個体は、たとえ1度針に掛かったとしても繰り返しルアーにアタックしてくる、と考えています
実例として手前でのランディングの際にサクラマスの身体に傷を確認の後バラし、翌日証言が一致する傷を持ったサクラマスが釣れた、ことが数年前にありました
上記より、反応のあったポイントに入る事はサクラマスに近づくために有利になる、というふうに考えられるのではないでしょうか?
また反対に口を使わない個体というものもいる、と考えております
そして個体差なのか?魚の気分なのか?は分かりませんが口ではなく尾鰭でルアーを叩いてくるものがいます
上記個体に多いパターンとしては、引いて来たルアーに纏わりついてくるようなチェースをして来る個体が多いように思います
またそこに居るのは分かっていても、何をしても口を使わないというサクラマスも確かにいます
サクラマスに有利なレンジ
経験を積むことで、普段は見えていないサクラマスでも水面直下までルアーを追いかけてくる、という事が分かって来ました
sashimiの通う河川では水深が1.5mほどのポイントでもサクラマスがアタックしてきます
例えばそのポイントが橋の前後だったとしても橋の上からサクラマスの姿を確認する事は中々出来ません
そんな状況(橋の上から魚が居ないのを確認してからエントリー)でも水面直下のルアーにアタックしてくる瞬間を何度も目撃しましたし、掛けております
ルアーに反応する個体については、よくいうわれているような目の前を通した時のみ反応する、ということではなく、明らかに意志を持ってルアーに攻撃してくると考えております
そのため、クルード85SSF(SHINルアー企画)等の水深の浅い所を泳ぐルアーでの釣果が出ているように思います
これらのことは常に底ギリギリを引けるルアーを選択してのロストの軽減に繋がるのではないでしょうか?
サクラマスは根気が大切なのでロストが減る事はモチベーションの維持に良い影響を与えてくれます
前アタリとフッキングについて
サクラマスは掛かる前に本当に小さく、コツンというアタリが出ることが多いです
もしそんな違和感を感じたら、同じラインでルアーを通してみましょう!!
ヒットに結びつけられるかもしれません
またルアーを食いに来たときのサクラマスのアタリは、ガツンととても明確です
口が固いということもあり、向こうアワセの後に、ラインテンションの張ったまま、グッと針を食い込ませるようにするようなアワセが現在良いと感じています
バラシについて
サクラマスを釣って行く中でバラしが多くなる状況やキャッチ率が上がる状況についても分かって来ました
キャッチ率が上がる状況として、
- 流れの中でルアーを留めていた際のヒット
- ダウンからルアーを引いて来た際のヒット
、が挙げられます
上記より川幅の狭いポイントではキャッチ率に関していえば、流心側に釣り座を構えると取れやすくなる、と言えるかと思います
反対に、
- クロスで引いて来た際のヒット
- アップ(遠投)からU字効果を利用してのヒット
、ではキャッチ率は低くなるように思います
サクラマスはルアーの後ろからしっかり口を使わせるシチュエーションで掛ける事でバラシは軽減されます
反対に四方八方から飛び出して来たサクラマスが掛かり易い状況ではバラシが増えてしまいます
また走らずにその場で首を振り続ける個体は竿を寝かせ冷静に対処する事で取れる事が多いです
首振り3-4回の間は特にバレやすいので、ここをやり過ごせるか?が釣果に繋がって来ますね
上へ下へと動き回る個体もロッドワークで比較的高確率で取る事が出来ます(サクラマスがパニックになっている場合)
下へ一直線に降る個体は結構ドラグを出されますので、バラす事が多くなります
sashimiは、
- 向こうアワセで魚を掛ける
- 高確率で取れるシチュエーション(その場でしばらく首振り)へ
、に持って行きたいのでドラグはかなり硬く設定しております
※上記の様な結論になっておりますが、タックルや道具によっては上記が該当しない場合もあります
余談ですが、
- サケと同じでオスの方が良く走る
- 一度ルアーに掛かった個体やしばらく川に居た個体は下に走る
とベテランアングラーの方に教えて頂いたことがあります
キャッチし易い時期について
これまでのエリアトラウトやサクラマスを釣り上げてきた経験から、寒い時期のトラウトは比較的キャッチしやすいと感じています
シーズン前半の3月中旬ぐらいまでのサクラマスは、ヒット後首振りがメインで、あまり走ることがなく、ランディングしやすい場合が多いです
反対に暖かくなってからのサクラマスは縦横無尽に走ることが多く、走る速度も速いため、バラしてしまうことが多いと感じています
釣れる時間帯
朝一に1番で竿を出す事は非常にアドバンテージになる、と思いますよね?
しかし、これまでにsashimiのキャッチしてきたサクラマスの多くは、
- 先行者の後にキャッチ
- 予定を済ませてゆっくり釣行した際にキャッチ
- 朝一反応がなく、2周目の流しでキャッチ
、ということが非常に多くなっています
朝マズメから夕まずめまですべての時間帯でチャンスがあるのがサクラマスです
時間の融通が効いた際にふらっと河川に出てみると、良い思いができるかもしれませんよ?
殺気を消す
動画で各メーカーの代表がサクラマスを掛ける場面で、
- 根掛かりを外して回収の際
- ポイント移動しようと思い、ルアーを回収している際
- 釣りに飽きてスタッフと会話している際
、こんな場合にサクラマスが掛かっていることが多くあります
朝一で、釣ってやるぞ、と殺気を出してルアーを巻くよりも、そろそろやめようかなぁ?と釣りに飽きてきた際にチャンスがやってくることが多くあります
周りの景色の変化を楽しみながら、適切なレンジにルアーを入れてのんびり引く、というのもサクラマスに出会う為には重要だったりもします
おまけ
北陸のサクラマスはどこへ行ったのか?
以前に雑誌でも掲載された内容でもありますが、真に迫っているであろう説がありますので、簡単にご紹介致します
先ず、対馬海流とリマン海流のぶつかるポイントが北に移動する事で北陸地方まで戻って来れないサクラマスがかなりの数存在しております
その為、米代川(秋田県)では近年安定した釣果になっていると思われます
更にサクラマスのもう一つの回帰ルートとして、ロシア-朝鮮半島に沿ったリマン海流のルートがあります
このルートでは大陸から日本に対して垂直に海流が降りて来ます
その為、ピンポイントでリマン海流が降りて来た北陸の河川はその年の遡上が他の河川よりも上がっていると思われてます
漁協の取り組みとサクラマス
こちらも真に迫った記事としてsashimiが納得した内容を簡潔にまとめます
サクラマスの多くはメスになります、春に遡上して夏をやり過ごし、秋にその川のヤマメ(25cm程のオスが多い)と産卵をします
そこで漁協の方の放流したヤマメと交配した場合、生まれた子供は成長スピードが早くなります
ペレットを与えられて育っている養殖の個体は、成長が野生のものより早くなる為です
そして成長の早い個体は1年程で海へ降ることになりますが、そのタイミングがまさに真冬なので、生存率が落ちてしまうとの事です【日本海の厳しい時化により】
ネイティブのもの同士の交配の場合、気候の安定した春に海へと降る場合が殆どとの事です
確かにサクラマスを狙っていると、4月に銀系ヤマメが良く釣れますね
それがネイティブ同時の交配の個体かまでは分かりませんが、色々と納得できる事の多い説です
最後に
今回はこれまでに蓄積したノウハウやサクラマスをキャッチするために大切だと思うことを紹介させていただきました
ありがたいことに自身毎年サクラマスをキャッチさせていただいております
様々な書籍や動画などを研究し、情報収集をしていく中でノウハウが蓄積されてきました
そんなノウハウが北陸でサクラマスを狙うアングラー様の一助になれば、という想いで記事を書きました
また気づき等があれば補足していきたいと思います
ご覧いただきありがとうございました
2025/5/4 リライト、再編
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